2025年2月1日土曜日

短歌  2025年1月

夕空にやがて滲んでしまってもいつか交わる日もあるだろう




どこまでも歩いていけるなんてこと言うほどぼくは強くはないよ




青空は時に厳しいことも言うこのまま消えてしまいたいのに




ぼくだって星を咲かせることぐらい出来るのにもう届かないんだ




華やかなまつりを造るひとたちが缶コーヒーで溶かす指先




いくつもの出会いと別れ飲み込んで影を生み出す冬の街灯




あいまいなことばはいずれ月になる涙を流すことも出来ずに




ぼくだけを運ぶ電車がたどり着く駅に予感は咲いていますか




約束が風になるのを見届けてただ立ち尽くす冬の一日




どこまでも続くものだと思ってたひとりで歩く冬の休日




他人には言えない恋をしていても遠吠えしたい夜もあるよね




信号が青になるまでぼくたちは迷子の雪を抱いていたんだ




本当の冬はピアノが泣くようなあたたかい詩で出来ているんだ




鎮魂のうたが鳴り止むことはなく春を目指して永遠に吹く風




赤くなる訳に気づいておきながら繋がない手が並んで歩く




一瞬の輝き放つ結晶もいつか静かに泣ける日はくる




背伸びして次の季節を待っているあなたの朝が凍えぬように




藍色の孤独が満ちた夜なのに影絵の中に探してしまう




ふたご座に火星がいるよ今夜こそ真っ直ぐな詩を書いてみたいよ


 

感傷を残さぬように夜は去る凍えた道を踏むこともなく




深酒のカラダを目覚めさせようと電話は鳴るし雪も降り出す




どこまでも今日を追いかけたくなって口癖さえも染められてゆく




春なのか
解けない夢を見てるのか
儚い空は汚れてないか




不確かな夜を掻き分け迷い込むぼくを導く誘惑もなく




地獄にもドレスコードがあるらしい賞味期限の過ぎた逆上


 

一月の雪が今更降ってくるそれが恋とは気づかないまま




刻まれた日々を辿っているうちに残り時間は減ってゆきます