性別がある
そのことを知る
ひとは少ない
眼前にある
現実だけが
現実だとは
思えないから
紅い匂いに
導かれたら
辿りつかない
階段の先
看板だけの
天国がある
安寧なんて
そんなもんだよ
(2024年12月1日)
放物線に
夢をみていた
未完のままの
ハミング漏れる
それが冬だと
疑いもなく
それが正義と
疑いもなく
風の匂いも
詐りなのに
兵どもは
夢も残せず
履歴事項は
真っ白になる
ほんとうのこと
いっていいかな
しんじつはみな
たべられるんだ
(2024年12月6日)
十三日の
金曜日には
松田聖子が
耳に居座る
必然なんて
言い訳なのに
意味の軌跡が
輪を描くから
ひとつの時代
切り取ったまま
エスカレーター
駆け上がってく
大事なことを
伝えないまま
大人になった
ゆるい後悔
思い出したら
素っ頓狂な
声が出そうで
うわさ話を
鎮めるように
雪につまづく
裸足の季節
(2024年12月13日)
夜がいちばん
長くなる日は
写いほのおを
灯していたい
冬に散らばる
しろい魔法が
星座をえがく
夜ふけの前に
繋げない手を
もて余しても
伝えたいこと
歌えるならば
あともう少し
このまま少し
時のながれは
毛布のようで
頬がやさしく
沈みつづける
(2024年12月18日)
押しつぶされた
冬の大地も
空からみたら
ガラスみたいに
儚いのかな
つぶされたまま
生きるぼくには
ひかりもかげも
わからないけど
誰もが飛べる
わけじゃないから
ぼくはことばで
地図を描くよ
(2024年12月22日)
自分のすがた
みえないように
この肉体が
出来ているのは
しあわせなまま
生きてゆくため
それでもいつか
交わることを
知ってしまえば
おなじ部分と
ちがう部分に
気づいてしまう
世界は所詮
コーンスープの
ような混濁
ぼくらこのまま
歩けないなら
干からびてゆく
符号になるよ
(2024年12月26日)
月のかけらが
散りばめらた
荒れた歩道を
ぼくはどうして
歩いて行こう
尖ったひかり
踏みつけながら
輝くことの
できないぼくは
呪文のように
風のなまえを
つぶやきながら
鈍い鼓動で
立ち止まるだけ
大事なものは
だれかの目には
晒さないよう
生きてきたから
思い出なんて
軽いことばで
青い時間を
語りたくない
(2024年12月26日)
冬に埋もれて
声を待ってる
盲目なのは
恋に似ている
雪の吐息を
聴いてしまえば
振り返るしか
ない日々がある
(2024年12月31日)
つながるために
手があるという
届けば良いし
届かなけれぼ
それでも良いし
この星に立つ
そのことだけで
冷えた世界は
次の夜明けで
生まれかわるよ
(2024年12月31日)
声を待ってる
盲目なのは
恋に似ている
雪の吐息を
聴いてしまえば
振り返るしか
ない日々がある
(2024年12月31日)