どれだけの過去を箱から取り出して並べてみても新しい朝
よく晴れた五月の朝は饒舌で白い記憶を置く場所がない
良いことも良くないこともいろいろと載せて電車は揺れるしかない
オーロラが見られたらしいあの町の紅い記憶で胸がくるしい
どの顔もあかく夕陽に染められてローソンだけが青白いまま
教室を抜け出したけど行くあてもない午後だからキスをしようよ
雲ひとつない青空は眩しくてきみのことばの陰に隠れる
曇るなら曇ればいいさ燻った詩ならコメダに置いてきたから
月曜が週に一度はやってくる嫌われものと自覚しながら
週末に培養されたもやもやが脚を生やして月曜を行く