2024年11月30日土曜日

二息  2024年11月

誰もがなにかを残したくて
ため息の色を探している
(2024年11月4日)



見慣れた文字列を削除して
枯葉になってしまいたかった
(2024年11月11日)



隠しても隠しきれない夜があって
きのうまではウソだった定型文
(2024年11月14日)



縛られるのが嫌だったはずなのに
雲を掴みたくて手を伸ばした
(2024年11月20日)



きみのいなくなった場所に立って
冬の日は背中ばかり見せられる
(2024年11月30日)