2024年11月30日土曜日

短歌  2024年11月

 この手では掴めるものもちっぽけで青信号を三度見送る




口癖も思い出せなくなったけどイオンモールは今日も賑やか




電飾がいつかは星になりたいと願ってるならぼくと同じだ




クリスマスまでの一月半ほどで夜空を飛べるようになります




冬がくるその事実から目を逸らしひたすら月に溺れたい夜




北風が窓を激しく叩くから明けない夜にうさぎ数える




いっぽんの道だけみてる生き方に憧れていた、少し前まで。




薄っぺらい知識を拡げないように夜の密度を測る喉越し




うつむいたきみのことばに雪が降る
ひたすら白いままのさよなら




試されるだけの朝しか来ないなら崩れてしまえイルミネーション




あたたかい冬も過去にはあったけど今朝のスマホが軽く感じる




待つことが辛いのになぜ待つことを受け入れるのか骨が震える