2025年4月4日金曜日

短歌  2025年3月

この夜に期待している人たちは空を見上げる意味を知らない




今朝もまだ冬の匂いがこぼれ落ち囀ることも出来ないでいる




好きだったことも忘れてゆくのかな
淡い記憶が力なく降る




誰だって気づいて欲しい朝があり慣れない歌を唄ったりする




ていねいに生きてみたいと思うけどこぼれる星を片付けもせず



好きなまま終わった恋は青空に溶けることなく雪になります




隠しても隠しきれない衝動がさみしい笑顔を描くのが春




たいせつなものが壊れてしまうのを春がどうにかする訳じゃなく


 

ぼくたちは交わすことばもないままに交わることのない夢をみる




振り向いてもらえるのなら道化にもなるし未熟な隠喩にもなる




いつまでも不完全だと思ってた
もうこれ以上ないというのに