2024年12月31日火曜日

二息  2024年12月

ものがたりひとつ終わらせて
今夜星の種蒔くひとになる
(2024年12月1日)



語るべきものがなくなった夜に
枯葉がぼくを追い越してゆく
(2024年12月2日)



もう来ないひとを待ち続ける
いつか真っ白になる記憶
(2024年12月4日)



凍えてしまった加速度
砕かれた季節が降り積もる
(2024年12月5日)



自由が少し後ろめたくて
だれかの足跡をなぞる週末
(2024年12月7日)



西の空が今日を畳んでしまえば
もう飾らなくていい金星の詩
(2024年12月14日)



この町に迷い込んだ月を連れて
夜を拒めない線路沿いを歩く
(2024年12月14日)



心音が雪に奪われたまま
足音は朝を連れてくる
(2024年12月18日)



帰る場所と信じられるなら
その星だけが本物なんだ
(2024年12月19日)



世界は音のまま雪に飲み込まれ
青い誤解は幾何学模様の感嘆符
(2024年12月23日)



聖夜を着飾ってみても
あなたはきっと雪を知らない
(2024年12月25日)